2008.
12.
02
もうすぐピークオイルを迎えます。
世界金融危機、地球温暖化。
私たちは、このまま進んでいいのでしょうか?
何らかの手を打たなければいけない、心のどこかでそう思っても、忙しさの中で、何の手もうてていない、というのが現状の方も多いのではないでしょうか?
トランジション・タウン
についての、勉強会に昨日行ってきました。
新たに自然の中にエコビレッジを作るのもすばらしいですが、今住んでいる町を、工夫して、ピークオイルに対応しうるものに、少しずつ移行させていくのが目的です。
この概念と運動は、2005年に、イギリスのトットネスという街から始まりました。
その後わずか3年で、世界中の600~700の市町村に広まっています。
なぜか?
それほど、私たちは今危機的な状況にあるということです。
そして、有効な取り組みであるからです。
私たちは石油を、1人で一年にどのくらい使っていると思いますか?
日本 15バレル(ドラム缶15缶)
EU 11バレル
USA 24バレル
です。そして、日本でのエネルギー自給率はたった4%です。
そしてこの石油採掘量が、今、ピークを迎えています。
今後は、採掘しづらい場所にある、質の悪い石油しか採れなくなるそうです。
その変化は、急速におこっています。
石油をつかったもの、どんなものがあるでしょうか?
ありとあらゆる物が石油商品であり、それを運搬するにも、梱包するにも、石油エネルギーに頼っているのが現代文明です。
日本は食糧自給率もわずか40%です。
ここのところの食に関する問題も思い出されます。
トランジションの3Hというものを教えてもらいました。
Heart こころ・気付き・想像力
Head 知識・情報・思考
Hands 実践・技術・創造
トランジション運動の特徴をまとめると、次のようになるそうです。
*ピークオイルと気候変動という「双子の問題」に同時に対処し得る根本的かつ包括的な解決策の提示をめざす
*地域レベルに焦点を当てる
*地域住民の創造力、適応力および団結力を引き出す
*その地域にすでに存在する資源を最大限活用し、それらを有機的につなげる
*頭(Head)・こころ(Heart)・身体(Hands)の「3H」のバランスをとる
*よりよい未来を描き、その実現は十分可能であると信じ、楽しみながら取り組む
知恵を出し合い、人と人とのつながりを大切にしながら、できるところから町を変えていく。
例えば地域通貨、リサイクル、おじいさんおばあさんの知恵の伝授(かご、布、いすほか生活に使うものをつくる技術など)。たくさんのアイデアが出てきます。
上からのお仕着せではなく、自立して、自分から、自分たちの手で、生きやすい未来をつくっていく。
意識そのものをトランジション(移行)していく。
深刻になるのではなく、この過程を楽しむ。
森を見る。木をみるのではなく。全体を見る。
魅力ある未来を描けるかどうか?
地域の人たちが、地域に沿ったビジョンをつくることが大切。
ということなどを教えていただきました。
事実を知ると、ショッキングな未来がまもなく起こります。そのことに目を向けていないだけです。
こんなに便利な大量消費社会は、まもなく限界にくる。
そのことも、人々が自然に近づいた生活に戻っていく、ショック療法として、
また人々が、心のつながりをとりもどしていく、いいきっかけとして、私は捉えています。
ほんとうに深刻な状況にはなりますが、それは今の高度経済社会を維持するという視点からであって、
見方を変えると、人々が本当に大切なものは何であったか、を考え直すきっかけになり、人と自然とともに生きている、全体のつながりを思い出すきっかけになるのではないかと思っています。
まずは今から、人としてどのように、協力しあいながら人類が生き残っていけるのか?
そのことに向けてできる、小さな一歩を、ひとりひとりが考え始めることなんだと思いました。
勉強会を開いてくださった皆様、ありがとうございました。
地球がくれる恵みに感謝。太陽、月がくれる恵みに感謝です。
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