2014.
10.
01

8月末に、セブから小さな船で30分ほど行ったところにある、カオハガン島に行きました。 http://www.caohagan.com/ その時のことを紹介します。
この島は、日本の方が購入されて、島民の方々と話し合いをしながら、彼らの生活と文化と同時に自然環境も守りながら運営をしている島です。
宿泊施設もあるので、そこに泊めてもらいました。行ったときには大学生協主催のツアーの方々が20人ほど訪れていました。
朝8時に島に着き、朝食から参加しました。「参加」といったのは、食事は島のオーナーの崎山さんご夫妻と、宿泊者全員で一緒に取るためです。
島にはいい風が吹いていて、とても心地が良いのです。
この島には、リゾートのためのものは一切ありません。自然に還る素材でできた簡素なベンチやハンモック、バンガローがシンプルに置かれています。
シャワーは水のみです。トイレとシャワーは共同で、宿泊者がこの日は多かったので、最後の方には水も出なくなってしまいました。
島は歩いて一周30分ほどの小ささで、水は、雨水をためて使います。電気は、島に発電機を設置していて、それを使います。島民の方々は数百人いますが、電気はもっぱら、島の母屋と図書館など一部のみに使われます。民家やロッジではランプのみを使います。
ロッジから食事をする母屋(トイレやお風呂もここにあります)までの移動は暗いので持参した懐中電灯を使います。
夜、母屋までの1~2分の道のりを歩いていると、何やら明るいうちには見られなかった小さなものがうごめいているのが見えました。そして、草村では、かさかさと音がするのです。
何かと思って明かりを向けると、びっくりするくらいたくさんの「ヤドカリ」が海に向かって歩いているではありませんか!!
そのあまりの量と、結構な大きさに驚きました。
翌朝、海辺で、「お土産に貝殻をもってきてほしい」と言われた方がいたので、いい貝殻だなと思って拾った巻貝には、すべて住人がいました。つまり、全部生きている貝でした。
岸からすぐの海面でシュノーケリングをしても、たくさんの海の生き物たちが見えます。
ここで改めて気づきました。いかに自分の日常生活に、人間以外の生き物が少ないのか?に。
これだけ人以外の生き物がいることこそが、自然なことなんだなあと、改めて気づかされた出来事でした。
たまたま、大学生のツアーの方々が島民の家のホームステイ体験が終わった時だったということで、島民の方々からのお礼のお祭りに、私たち宿泊客も参加させてもらいました。
島の人たちにとって、年1~2回ほどのお祭りでしか食べることのない、豚の丸焼きが2頭分出されて、それを囲んで、ホームステイに協力した島民の方々、大学生の方、宿泊客、島を運営している崎山さんご夫妻ほか日本のスタッフ、みんなで食事をしました。
食事がほぼ終了すると、島民の方で音楽バンドの方々がギター数本を演奏し、歌と踊りを始めました。
こちらの島の民族的なものなんだと思います。明るい音楽。楽しい踊り。すっかり盛り上がって、全員で立ち上がって一緒に踊りました。
砂浜、星空、時々停電するランプ、そして歌と踊り。。
こちらフィリピンに来て、初めて民族的なものに触れ、とても楽しく幸せな時間でした。
島の人たちは気さくで、散歩していて彼らの暮らしのエリアを通ると、必ず挨拶をしてくれます。
日本の方が創った、観光客向けのカフェがあるのですが、そこにいるスタッフも、お茶を飲んでいたら話しかけてきてくれます。
夜には、ほとんど暗闇のこの島から、対岸にはセブ島の街の明かりが明るく灯っているのが見えます。
こんなに近いのに、こんなに文化が違う。
カオハガン島で、満たされた豊かさを感じながら、本当の「豊かさ」とは何か、あらためて考えさせられました。



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